津軽塗職人
津軽塗の始まりは、江戸時代までさかのぼり、津軽藩が弘前城内の一角に塗師の作業場をつくり、全国から多くの職人・技術者を招いたところからはじまります。
青森県は、明治6年(1873年)に開催されたウィーン万国博覧会へ「津軽塗」の名前で漆器を出展し賞を受賞し、「津軽塗」という名前が一般的になりました。
津軽塗の制作は、一人の職人がすべての工程を行います。下地の処理から、模様付け、研ぎ出しを何度も繰り返し仕上げます。最近では、青森県や弘前市と一緒に、岩木山の麓にある漆林を管理し守り、伝統を受け継ぎながら、新しい技法の開発や現代のライフスタイルにあった津軽塗製品の制作に取り組んでいます。
津軽塗後継者育成研修事業
「津軽の馬鹿塗り」のといわれるほど、何度も漆を塗り重ね、研ぎだし、職人の丁寧な手仕事によって作られている、津軽塗。
しかし、後継者不足や職人の高齢化もあり、津軽塗職人の数も減ってきている一方、日本の伝統工芸品が国内だけでなく、海外からも注目が集まっており、青森に旅行に来た際はお土産として津軽塗を買って帰る人も増えつつあります。
弘前市と青森県漆器協同組合では、津軽塗の担い手育成と地場産業の振興図ることを目的に、津軽塗伝統工芸士会の職人が講師を務め、津軽塗の歴史や技術などを基礎から学べるよう、2007年から津軽塗職人の後継者育成にも力を入れています。
研修日時 | 毎週月・水・金曜日 午前9時~正午 |
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場所 | 弘前職業能力開発校第二校舎2階 |
対象 | 弘前市内に在住する50歳未満の人 |
選考方法 | 書類選考、面接 |
お問合せ | 青森県漆器協同組合連合会 |
令和3年度 津軽塗後継者育成研修事業の研修生募集開始しました。
詳しくはこちらのページをご確認ください。
職人
インタビュー
見えない部分を一切手を抜かず、丁寧に。
ごまかしをしない、正直なモノづくり。
津軽塗後継者育成研修所 講師今 年人KON TOSHIHITO
津軽塗のおもしろさは、職人の個性が出せるところ。
色遣いや塗技法にも個性が出やすい。自分作ったものをお客様が買ってくれた瞬間が何よりうれしい。
研修所を卒業したら、津軽塗職人になれるのではなく、勝負はそこから。
何度も塗り重ね、目に見えない部分も多い津軽塗。
そのため、ごまかそうと思えばごまかしがきく。ただ、その見えない部分を一切手を抜かず、丁寧に行う。ごまかしをしない、正直なモノづくりを自分は心がけ、職人を目指す人にも伝えている。
担
い手 インタビュー
先人たちから引き継がれた技術を
守って、つないでいくために